too many people

90年代、一世を風靡したchage&askaのASKA。覚醒剤で逮捕され、執行猶予中の2017年、2月22日発売の、全13曲のアルバム。

暗いイメージが付きまとう彼ですが、このアルバムを聴くと、なんて前向きで明るく、ユーモアと美しさに満ちた人だろうと、思いを覆されるはずです。

いくつかの曲を紹介しましょう。

まず、透明感のあるピアノの音色で始まる、「fukuoka」。祈るようなASKAの歌声と、過去と現在をつなぐ歌詞が見事調和して、実に美しい曲です。

「東京」はアップテンポのはじけるような明るい曲。イントロが、昔大流行した「love song」や「yah yah yah」を彷彿とさせ、古いファンを涙ぐませます。と言って、曲は聞いたことのある感じではなく、まったく新しい今のASKAの曲になっています。

「通り雨」。この曲はラブソング、可愛らしい男性が主人公の、物語のような歌詞です。ギターの音色も、雨を思わせるような温かみのあるものになっていて、この曲の温度を上げています。

「という話さ」は、スピード感にあふれるかっこいい曲。これをライブで聞きたい、というファンも多そうです。

「しゃぼん」は、このアルバムのラストを飾る、壮大な曲です。今の彼の心情がリアルに表現されていて、魂がこもっている、この一言に尽きます。その迫力に、こちらが震えるほどです。やがて曲は静かに終わっていき、余韻に浸っているとCDがまた1曲目の「fukuoka」を再生し始め、また、聞いてしまう、という無限ループになる構成になっています。これは見事です。

その後も、「black&white」「というアルバムをリリースし現在は月に1回新曲を配信しているASKA。執行猶予も明け、もうすぐ、ファン待望のコンサートツアーも開かれます。

彼のすごいところは、どん底に落ちても、そこから這い上がる力が人並み以上であること。有言実行を地で行くところ。「too many people」、是非一度、ご自身のフィルターを外して聴いてみませんか。